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骨までしゃぶろう新エンジン!(2)
(七篠権兵衛 さん)
2003/9/3(2003/9/17引退と成長の記述に追記)
注意
本記事はVersion 1.28(07)+(先行配布版)を元にして構成されています。
正式バージョンでは無いことをあらかじめご了承ください。
これが新エンジンだ(宿メニュー編)
新エンジンにおいても、
起動してまず最初に宿を選択するのは同じである。
しかしちょっと触っただけで、すでに変更があるのに気がつくだろう。
張り紙にポインタを持ち込むと、ごらんのように変化するのだ。
この変化は下の3種類で、ポインタの位置によって決まっている。
張り紙の両端で出現する左右のポインタは、
それぞれ1ページ単位の左送りボタンおよび右送りボタンに対応し、
真中で出現する指先のポインタは、決定ボタンに対応しているのだ。
これは張り紙の選択や右クリックの際のカード解説、
また宿帳、アルバムおよびパーティー選択においても同様である。
さて、宿を選択すると、旧版(Ver.1.20以前)の宿からのコンバート作業が始まる。
この作業はコンピュータの性能や、宿に登録されたメンバの数、
売却在庫に残っていたカードの量などにもよるが、長くて数十秒程度だろう。
なお、コンバート後に一度でも「セーブ」を行うと、
その宿は旧バージョンで使うことが出来なくなる。
(「メモリストリームの拡大中にメモリが足らなくなりました」
というエラーが出て、宿が表示されない。)
旧バージョンを残しておこうと考えている人は、新エンジンを起動したら
まず「拡張」で宿の複製を行い、コピーした宿でゲームを開始するのが賢明だろう。
(なお、新版で複製した宿は旧版では
「ビットマップが不正です」というエラーが出て使えない。必ず上記の手順を踏むこと。)
宿に入ってみた
さて、コンバートは済んだだろうか。
宿に入ると、以下のような画面になる。
左下に「金庫残高」が表示され、メニューのカード内容には
「カード置き場」と「パーティー情報」が追加されている。
「宿帳を見る」が「宿帳を開く」と変更され、「カード購入」と
「新規登録」がなくなり、「アルバム」が代わりに追加され、
「冒険の再開」も追加されている。
また、一見大きな変化の見られぬ「仲間を外す」「張り紙を見る」のメニューにも
内部でかなりの仕様変更や改定がかけられた。
「パーティー情報」は新バージョンで追加された「金庫機能」と
「パーティー名」を操作するもので、
宿の金庫とパーティーの所持金との
お金の融通やパーティー名の編集ができるようになっている。
なお、 旧バージョンにあった「一人あたり10万sp」の所持金制限は
「人数にかかわらず、1パーティー当たり999999sp」に変更されている。
所持金はすべてパーティー単位で扱われ、個人で所有することはなくなった。
旧版でパーティーを解散した場合、所持金はパーティーのメンバで均分されていたが、
新版においてメンバ個人の所持金は存在しないので解散時の所持金は
すべて金庫に納められることとなる。
加えて、メンバ個人の所持金が存在しないので、
いくら新しくメンバを作成してもお金を増やすことは出来ない。
なお、預金額は旧版よりコンバートした宿の場合アルバムに登録されていた
冒険者の所持金の合計に、新しく作った場合は一律5000spになる。
パーティー名は、パーティーを組んだばかりの初期状態では
一番左のメンバの名前を取って「○×一行」と設定されている。
「カード置場」は宿で共有する「荷物袋」といったところか。
金庫機能の荷物袋バージョンということもできるだろう。
余ったカードやほかのパーティーに渡したいカードを
ここにストックさせておくことができる。便利な機能だが、
たくさん置いておくとセーブデータが肥大化するので、ご用心を。
なお、右クリックでのカード説明の画面ではカードを入手したシナリオと
そのシナリオの作者が表示されるように改良された。
「宿帳を開く」で、パーティーを組んでいない宿メンバを見ることができる。
「編入」でパーティーを編成することができるし、
「情報」でメンバの装備などの詳細データを見ることが出来るのも今までどおり。
「閉じる」についての説明は不要だろう。
ここからが大きく違う点だが、
「削除」ではそのメンバは宿帳から抹消される。引退は存在しない。
レベルにかかわらず消され、アルバムにも残らない。
引退という概念がなくなったので、旧版からのコンバートの際に
引退していたメンバは宿帳に復帰するようになっている。
「拡張」に旧版の「変更」の機能は引き継がれた。この項目内の「デザイン」より
以前の改名、顔グラフィック変更、説明文編集ができるようになっている。
この項目内にはもうひとつ「成長」というのがあるが、
これが引退→加齢という以前のシステムから、
引退の概念の無くした新版における加齢のシステムである。
一度「成長」を行うたびに、年齢は1段階ずつ増えていく。
「子供」なら「若者」、「若者」なら「大人」というように。
ただし旧版と違い顔グラフィックはそのままだ。
なお、老人を「成長」させるとこのようになる。
旧版のように「老人」で打ち止めにはならないのだ。
ここで「はい」を選ぶと、(「_消滅予約(詳細は後述)」をもたなければ、)
次のようなメッセージとともに鬼籍(アルバム)に入れられてしまうので、ご注意を。
ちなみに、このとき所持してたアイテムやスキル、召喚獣は
すべて「カード置場」へ送られる。
「新規」は文字通り、メンバの新規作成である。旧版にあった「新規登録」と
ほぼ同様の内容ではあるが、親に冒険者を持つ「2代目以降」の冒険者の
親の指定で仕様変更がなされている。親の冒険者に「EP」という値が
新たに設けられ、親に設定されるたびにこの値が減らされるようになったのだ。
もちろん、EPが足りない場合は親として設定することは出来ない。
減らされる値は年齢によって変わり、若者で40、大人で30、老人で20、
アルバム内の冒険者だとその半分となっている。
以前のように「大量生産」出来なくなっているので、ご用心を。
なおEPはレベルが上がるたびに10ずつ回復するようになっている。
「アルバム」は死亡した冒険者のリストだ。当然のことながらここからの抹消も可能である。
以前は引退した冒険者も登録されていたのだが、引退の概念がない新版においては
登録されるのは死亡した冒険者のみとなる。
ただし、「_消滅予約」という称号をもっていた場合、
その冒険者は死亡してもアルバムに載ることは無く、文字通り消滅する。
なお、この称号は「隠蔽クーポン」と呼ばれるもので、通常は表示されない。
「冒険の再開」ではほかのパーティーの管理画面に入ることができる。
従来は一度「冒険の中断」でパーティー管理画面を抜けてからでないと
他パーティーの管理画面に行けなかったが、新バージョンからは管理画面から
直接他パーティーに切り替えることができるようになった。
「情報」でそのパーティーのメンバの詳細を見ることが出来るのは今までどおりだが、
新しく追加された「構成」では、
パーティー管理画面の「パーティー情報」の機能を直接使うことができる。
さて、今回はだいぶ新バージョンの具体的な更新に立ち入った話だったが、
いかがだっただろうか。
次回は本稿で説明し切れなかった「仲間を外す」「張り紙を見る」の
メニューカードやその他の数多くの更新を、パーティーを編成し
装備を調整してシナリオに挑むという実際のプレーの流れを通しながら
紹介していきたいと思う。
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