七篠空館写真館

七篠流写術指南

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ふぃるむあれこれ。

レンズの先の光景を残すもの、フィルム。

七篠流写術

はじめに

その1 写真の写る仕組み

その2 フィルムあれこれ

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はじめに

 七篠流写術指南へようこそ。ここでは、私こと七篠権兵衛の写真の撮り方をお教えいたします。
写真は一見難しそうですが、技術の進歩により誰にでも簡単に撮れるようになってきました。
ファインダーをのぞいてシャッターボタンを押せば、それだけで一枚の写真が取れるのです。
しかし、そうはいっても写真というものはなかなか奥が深く、きれいな写真や印象に残る写真は
そうそう簡単には撮れないものです。せっかく撮るならきれいに撮りたい、そんなあなたに、
この写術が何らかの手がかりとなれば幸いです。

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その1 写真の写る仕組み

虫眼鏡を電灯の真下で上下させると、その下に電灯の形が出来ることがあります。

ほら、こんなかんじに

このとき、レンズの下の電灯の形を実像といい、

これをフイルムに写し取ることによって、写真機は

像を記録するわけです。

この像を写し取るフィルムの表面には、

光に反応する薬剤が塗られており、光の量や

光にあたった時間で、反応の度合いが変化します。

大量の光に長時間さらされれば真っ白になり、

逆に光を浴びなければ真っ黒になるのです。

この陰影によって創り出される像が

フィルムに記録されるものの、いいかえれば

写真の正体なのです。

これから説明していくシャッターや絞りの機構や

その他のさまざまな写真の要素も、すべて

このフィルム上の光による反応を

コントロールするためにあるのです。

一見複雑で難解そうな写真の仕組みも

すべてはこのレンズとそれが創り出す実像が原点にあることを忘れないでください。

ところで、この実像というものは上下左右が逆になっているということにに気づいたでしょうか?

当然フィルムに写る像も上下左右が逆になります。でもフィルムから印画紙(写真用の紙)に

写す際に再び反転するので、上下左右の反転のない写真がえられるのです。

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その2 フイルムあれこれ

 写真を撮る際にまず必要なのが、フィルムです。レンズを通ってきた光は最終的に外の光景を

ここに映し出すのです。普段何気なく使っているフィルムですが、あなたがカメラを向けて、

シャッターを切った光景は、すべてこの中にのみ映しこまれるのです。

ただの消耗品のようでいて、持っている役割はとても重要なものなのです。

(フィルムのいらないデジタルカメラの場合ですと、CCDなどの撮像素子がフィルムの働きをします。)

いい写真を撮りたいときには、こうしたフィルムの種類についていくつか知っておくと、必ず役に立ちます。

デジカメにおいてもこれらの知識が役に立ったりすることがあるので、見ておいて損は無いと思います。

あんなものやこんなものも。

まずフィルムを手にして誰もが確認する「撮影枚数」と一緒に

デカデカと書かれた「100」とか「400」の数字、これは

フィルムの「感度」と言うものです。この数字が大きいほど、

わずかな量の光で反応でき、少ないほど、反応にたくさんの

光を要します。暗いところや室内の写真をとる場合などは

感度の高いフィルムをお勧めしますし、

逆によく晴れた日中、特に戸外では低いフィルムがお勧めです。

デジタルカメラによっては、このような感度を設定によって

変えることができる機種もあります。

また、一般的に写真の画質は感度と反比例しますので、

撮った写真を大きく引き伸ばしたい場合は、低い感度を

選ぶのもよいでしょう。これはフィルム撮りのカメラのみならず、

デジカメにおいても同じことが言えます。(もちろん、高感度のざらついた画面を表現に活かすこともあります。

この手法は「粗粒子フォト」と呼ばれています。)あと、デジカメとは特に関係ないのですが、普段使っている

いわゆるネガのできるフィルムに対して、フィルム上で被写体と同じ色彩がでるフィルムもあります。このフィルムは

リバーサルフィルムといい、スライドの上映などでおなじみの方もいると思います。いわゆるネガのできる、

通常のフィルムと違い、リバーサルフィルムでは現像の終わったフィルムがそのまま出力形態となるので、

光源による色合いの調節が重要になります。白熱灯の下では赤みがかった色になりますし、

太陽光でも朝方や昼間や天候などによってさまざまに変わります。気難しいフィルムですが、

その分色合いを厳密に出せるので、出版、印刷用途での需要がある玄人好みなフィルムです。

(なお、このような色合いの変化はデジカメでも起こります。デジカメによっては、この変化に対し色合いの調節を

行うことができるものもあります。)また、昔からのモノクロ写真もいまだ健在です。白と黒の世界の持つ

独特の風合いはカラーには無いものです。このほかにも、ミニコピーフィルム、赤外フィルムなどなど、

フィルムにはさまざまな種類が存在します。いずれも特殊なものなので説明は割愛しましたが、

すべて同じように見えるフィルムにも用途や性格によりさまざまな種類があるのです。

 フィルムは生ものです。直射日光、高温多湿を避け、冷暗所にて保管し、有効期限に注意して、

撮影後の現像はお早めに。

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